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蓮華「お父様、いい加減ハッキリなさって」 聡介「」

1 : 名無しさん@自己満足    2011/09/07(水) 21:28:12   ID:dEGA4uVc 
蓮華「未来からお父様とお母様の微妙な関係を見せつけられる私のことを考えて頂きたいですわ」
聡介「その前にお前誰だよ」
蓮華「ふふん、よくぞ聞いて下さいましたわね。私こそ、栄えある上條家が長女――」
聡介「長女? 妃が長女じゃないのか?」
蓮華「最後まで言わせなさいな!」
聡介「すいません」
聡介(すげー妃っぽいなこの娘)
蓮華「ごほん、では改めて……。私は上條蓮華。母に上條妃を、父に――」
聡介「父に?」
蓮華「上條聡介――旧名御浦聡介を父に持つ者ですわ」
聡介「へえ。上條聡介……」


聡介「って……俺かよ!」


蓮華「そうですわ」
聡介「いやいやいやいや、待て、ありえない、俺が妃と結婚とかない」
蓮華「ありますわ。この時間軸のお母様は色々不安定ですの。ちょっと押し倒したらイチコロですわっ」
聡介「イチコロじゃねーよ。俺の首がイチコロで吹っ飛ぶわ」
蓮華「とりあえず、早く結婚して下さりませんこと?」
聡介「いきなり何言ってんだこいつ」
蓮華「早くしないとあらゆる未来、時間軸、世界線からあなたの息子娘たちがやって来ますわよ」
聡介「……えー」
蓮華「皆が皆やきもきしていますの。なんたってお父様は優柔不断に加えハーレム属性プラス偽装鈍感属性持ちですもの」
聡介「俺泣いて良いよね」


2 : 名無しさん@自己満足    2011/09/07(水) 21:44:55   ID:dEGA4uVc 
蓮華「そろそろ御浦あやめがやってくる頃ですわね……」
聡介「あやめって……ああ、あいつか……」
蓮華「ふ、あの女、何度もお父様と接触を図っている割りに未だ成果は上げられていないようですわね」
聡介「いつもなあなあで終わるんだよ。主にどっかの誰かさんのせいで」
蓮華「メタネタはやめておきなさい」
聡介「……それはそうと、俺は前から気になってたことがあるんだが」
蓮華「なんですの?」
聡介「お前さん……えーと、蓮華は妃と俺の娘なんだよな」
蓮華「そうですわ」
聡介「……随分と振り幅広くねえ? 俺のお相手」
蓮華「まあ、そうですわね。可能性は極僅かですが、それでも可能性が存在するお相手に月伊島の師走姉妹がおりますわ」
聡介「うわぁ……。どっちが相手でも地獄だな」

翡翠「好き放題言ってくれる。御浦聡介の癖に」
聡介「出た……」
翡翠「で? またとっかえひっかえしっぽりですか。やれやれ乾く暇もなさそうで」
聡介「おい中学生」
蓮華「迂闊に近づかない方が身のためですわよ」
聡介「わかっとるわ」


3 : 名無しさん@自己満足    2011/09/09(金) 01:16:57   ID:pZ58a5Q+ 
蓮華「ふん……これが師走翡翠。何というか予想以上にちんちくりんですわね」
翡翠「初対面でちんちくりんとは言ってくれる」
蓮華「噂では天才と聞いていましたから、もう少し気品とオーラに満ちていると思ってましたわ」
翡翠「……そういった類に興味は無い。ただしさっきの発言は気に食わない」
蓮華「さっきの発言?」
翡翠「私が御浦聡介と結ばれることなど有り得ない。私が保障する」
蓮華「あくまで可能性ですわよ。極端な話をするなら『巡り合った』だけでも十分可能性がありますわ」
翡翠「……私は今後、誰かに特別な感情を抱くつもりは無い」
蓮華「感情を操作出来るのならそれも可能でしょうね。不可能ですけれど」

聡介「落ち着けよ。蓮華も何をムキになってんだ」
蓮華「……ふん。この女のせいで何度私が苦汁を飲まされたか……」
聡介「未来の話か」
蓮華「崇高なる上條家の長女、上條蓮華は天才と持て囃される一方、陰では無能共が『劣化師走翡翠』などと……ぐぬぬ……」
翡翠「……御浦聡介、今度はメンヘラか……ただでさえnice boat.しそうな環境だというのに」
聡介「いやそれがどうも……」
蓮華「メンヘ……ふ、ふん。自分の想像外の事象は真っ向否定、随分子供っぽい思考停止ですこと」
翡翠「……」
翡翠「今までの断片的な会話を統合すると、この顔真っ赤なテンプレツリ目ブロンドは御浦聡介と上條妃の娘であると」
蓮華「様をつけなさい、様を」
翡翠「そして他の女と御浦聡介が結ばれると困るから焚き付けに来たと」
聡介「そうらしい」
翡翠「御浦聡介と上條妃が結ばれた世界線から来たのにどうやったら『他の女と結ばれてしまうかもしれない』という思考に至ったのか」
翡翠「またどうしてそれを知り得たのか。これが説明されない限り納得も肯定もしない」
蓮華「愚問ですわね、それは」
???「それは――私が説明しましょう」


4 : 名無しさん@自己満足    2011/09/09(金) 06:37:56   ID:d4UD+/vA 
聡介「おいこの声」
あやめ「――私、参上!」
蓮華「出やがりましたわね!」
あやめ「お初――にお目にかかるわけではないですね師走翡翠さん」
翡翠「……どこかで見た感じはするけど」
あやめ「まあそれはともかく。お久しぶり、お父さん」
聡介「…………はあ、どうも」
翡翠「それで、納得できる説明は頂ける?」
あやめ「納得頂けるかどうかはともかくですねえ……未来の三門島の因果律は色々ぶっ壊れているんです」
蓮華「……」
あやめ「それもこれもお父さんがふらふらふらふらと定まらないのが元凶なんですけど」
翡翠「……」
あやめ「ともかくですね、因果はねじ曲がり、あらゆる未来が混在するカオス空間となったのが未来の三門島なわけです」
聡介「……」
あやめ「そこにはあらゆる未来の可能性――つまり御浦聡介の子どもたちが存在するわけで……」
翡翠「……それで、親思いの子どもたちはこうして過去へ飛んできた、と」
あやめ「そうです。自分の世界を正当な未来として確定させるためにね」
聡介「毎度毎度同じ説明だが、確実に俺の株は下がる説明だな」
蓮華「これ以上下がる余地はないのではなくて」
聡介「俺泣いても良いよね」


5 : 名無しさん@自己満足    2011/09/09(金) 12:18:08   ID:IOCwh1kg 
翡翠「……御浦聡介がクズだってことは良くわかった」
聡介「なあ俺泣いて良いよな」
蓮華「泣きたいのはこっちですわ」
あやめ「全くです。もしくはお母さんですよ」
翡翠「……つまり……」
翡翠「ギャルゲーで例えるなら共通√Aからそれぞれ個別√に分岐し、その後また共通√Bに世界が収束してしまったということ?」
蓮華「……花子さんも似たようなことを言っていたので多分合っていますわ」
翡翠「それなら御浦聡介が複数人出現してしまいそうな気がするけど?」
あやめ「『明らかな不自然』は因果律に阻まれるということです」
翡翠「……ああ」
聡介「ん? どういうことだ?」
翡翠「つまり御浦聡介が分裂することは有り得ないけど、御浦聡介が複数の女性を孕ませ尚ハッキリしないという未来は『有り得なくない』ということ」
聡介「いや待てそれは」
翡翠「あくまで可能性……まあ私と御浦聡介が結ばれるなんて未来よりは余程現実的だとは思う」
聡介「ひでぇ……」


6 : 名無しさん@自己満足    2011/09/09(金) 16:17:29   ID:d4UD+/vA 
あやめ「まあともかく、そういうことなんで早く押し倒してよお父さん」
聡介「俺の株をこれ以上下げる発言はやめて……」
翡翠「これ以上下がる余地はないと言うに」
蓮華「……と、いうかですわ! 御浦あやめ、今日こそあなたの首を!」
あやめ「はいはいそれは後で良いから」
蓮華「〜〜っ!」
聡介(軽くあしらわれとる)
あやめ「ここにあなたがいてくれたのは僥倖でした、師走翡翠さん」
翡翠「……? 私になにか?」
あやめ「伝言を頼まれていたんです。あなたの娘さんから」
翡翠「……むすめ? ま、まさか……御浦聡介の……」
あやめ「あ、はい。一応そういう未来、時間軸からやって来てます」
翡翠「……いや、ない。ありえない」
あやめ「ま、とりあえずお伝えしますね」

あやめ「『お父さんとお母さんは結ばれる運命にあるので私が出る幕はありません』……だそうで」

翡翠「……あーあーなにもきこえなーい」
聡介「娘からの信頼が篤いお母様だなおい」
蓮華「あなたもその片割れですわよ」


7 : 名無しさん@自己満足    2011/09/10(土) 11:42:58   ID:2O7RiTss 
翡翠「有り得ない有り得ない有り得ない有り得ない有り得ない有り得ない」
聡介「壊れちまったぞ」
翡翠「はっ……そ、そう。御浦聡介は年下に興味が無いと専らの噂」
あやめ「好みの女性だけを好きになるとは限りませんからねぇ」
蓮華「そもそもお母様のことも最初は恋愛対象として見ていなかったそうですもの」
聡介「お母様……妃か?」
蓮華「勿論そうですわよ」
聡介「……あっ。そうだ、どういった経緯で結婚したかとかはわからないのか?」
蓮華「ほえ? あー……お母様は辛い時に慰めてもらったのだと」
聡介(抽象的すぎてわからん……)
あやめ「言っておきますが、わざと特定の行動を取らないことで未来を回避することは不可能ですよ」
翡翠「有り得ない有り得ない有り得ない有り得ない有り得ない有り得ない」
聡介「そうなのか?」
あやめ「フラグというものがありますからね。お父さんは一級フラグ建築士だけあって『今後必ず起こるイベント』は沢山あるわけです」
聡介「おいおいそんなゲームみたいな……」
蓮華「私たちからすれば今は過去ですもの。決まった道程があって当然ですわよ。別のアクションをすることは出来ても避けられない未来は避けられませんわ」
翡翠「有り得ない有り得ない有り得ない有り得ない有り得ない有り得ない」
聡介「……で、結局俺はどうしたら」
あやめ「だから」
蓮華「さっさと」
あやめ「押し倒してください」
蓮華「押し倒しなさいな」
聡介「もう少しオブラートに包めよ……俺の娘こんなんばっかか……」
翡翠「ありありありああああああああああああああああああ」


8 : 名無しさん@自己満足    2011/09/10(土) 15:24:10   ID:Xh0TmIns 
聡介「まずは翡翠を元に戻さねえとな」
翡翠「ああああああああああああ……」
聡介「そこまで嫌か……。まあ耐性ない身で聞かされるのは辛かろうが」
蓮華「お父様、余計なアクションは起こさないでくださいまし」
聡介「え?」
あやめ「当然ね」
聡介「あやめまで」
蓮華「良いですかお父様、ここで師走翡翠に気を取られすぎれば、因果律がそちらへ収束しますわ」
あやめ「つまり共にいる時間が長引くほど、翡翠さん√に近づいちゃうわけ。私はそれを阻止しなきゃね」
蓮華「認めたくはありませんが、今回はこの女と同意見ですわ。早く師走翡翠から離れてお母様を押し倒しなさい」
聡介「……お前らなあ……」


???「師走翡翠の扱いについては同意だけど、押し倒す相手を無理に親父に決めさせる必要はないんじゃない?」


あやめ「……続々と来ますね……。だから早くお母さんを押し倒してほしかったのに」
蓮華「あなた……斑鳩の……!」
聡介「おいまたかよ」


秋水「はろろーん。あなたの心のプリマドンナ、斑鳩秋水でーす、ってね」
蓮華「何がプリマドンナですかこの道化が!」
聡介「誰の娘かなんとなくわかった」
あやめ「そ。お父さんと斑鳩千夏さんの娘さん」
聡介「――純度100%で千夏さんじゃね?」
秋水「おーっと、寂しいこと言わないでくれよ蓮華ちゃん。目を閉じれば私はいつもそこに! あなたの心のプリマドンナ斑鳩あき」
あやめ「はいはいもういいから。で? 何の用?」
秋水「ツレないねぇ、あやめちゃん。まあともかくさ、親父は私が頂いていくよ」グイッ
聡介「ぐえっ」
秋水「はっはっは、それでは失礼、シーユーネクストタイム! あなたの心のプリマドンナ斑鳩秋水がお送りしました! とうっ!」バッ
あやめ「あっ! ……ちっ!」
蓮華「あの女……! 未来だけでなく、ここでも邪魔を!」
翡翠「あり得ない……」


9 : 名無しさん@自己満足    2011/09/10(土) 15:30:11   ID:Xh0TmIns 
聡介「おい、俺を助けてくれたと見て良いのか」
秋水「えっ? うん、そりゃ勿論」
聡介「じゃあなんで俺は斑鳩本邸前にいんだよ」
秋水「お袋を押し倒して貰おうと思って」
聡介「結局変わらないじゃねえか!」
秋水「ええっ、ちゃんと助けたじゃん!」
聡介「これは助けたことにならんだろ!」
秋水「ったく、頭硬いんだからさー」
聡介「お前が緩いだけだろ。俺は帰るぞ」
秋水「まあいいけどさ……。早いとこ決めた方が良いかもよ、誰に親父のロンギヌスの槍ぶち込むか」
聡介「その言い方やめてくれない?」
秋水「――過激なヤツは、やっちゃうかもよ。他のヒロインを傷つけるとか、ね」
聡介「!」
秋水「あっこの二人はわりと穏健派だからさあ……。何事もなかったけど」
聡介(あれで穏健派なのかよ)
秋水「秋穂叔母さんの息子……はともかく、真冬叔母さんの娘とかは際どいことするかもねえ」
聡介「……どうすりゃいいんだ」
秋水「そうさね、未来に飛んでみるとか?」
聡介「…………」


10 : 名無しさん@自己満足    2011/09/11(日) 14:09:10   ID:Rv3Wy4aA 
聡介「未来に……ってそれはまずくないのか?」
秋水「さあ?」
聡介「今はほら、元々この時間軸に居ない人間が過去に来ているだけだが……俺が未来に行くとなると」
聡介「同じ人間が二人同じ時間に居るってことだろ? それはさっきあやめが言ってた『明らかな不自然』に当てはまるんじゃないのか」
秋水「色々考えるねえ親父も。そんなの行ってから考えればいいじゃない」
聡介「そもそも因果律が崩壊してカオス空間になった未来ってどんなんなんだ? 俺は結局誰と」
秋水「んにゃ。誰とも結ばれてないとも言えるし誰とも結ばれてるとも言える」
秋水「未来は過去によって変わる――これは普通」
聡介「ん……ああ、まあな」
秋水「じゃあ今、親父の言うところの未来がカオスになってるのはどうしてなのかねえ」
聡介「その理屈で行くと……あやめは俺がふらふらふらふらしてるからだって言ってたな」
秋水「ふうん、当人はそう思ってるのかね」
秋水「他にあるでしょ。明らかにおかしいことが、さ」
聡介「……」
聡介「……まさか」
秋水「そ。その通り。あの娘っこたちが過去に来たからさね」
聡介「い、いやちょっと待てよ。だって過去に来たのは未来がカオス空間になったからだろ」
秋水「だから、そのカオスになった原因を正に今あの娘たちが作ってる訳。本人は気付いてないみたいだけどねえ」
聡介「……じゃ、じゃあもう手遅れなんじゃないか?」
秋水「それがそうとも限らない」
聡介「え?」
秋水「だからその為に未来に行くのさ」
聡介「……」
秋水「まあ更なるカオス空間に陥る可能性も無くはないけどね」
聡介「……ふー……」
秋水「ん?」
聡介「……何で知ってるんだ? そんなこと」
秋水「そりゃああの娘たちを唆したのは私とお袋だから」
聡介「そうだろうとは思った」
秋水「刺激があってこその人生さね」
聡介「ま、あっさり本当のことを話す時点で千夏さんに比べりゃまだまだ青いな」
秋水「本当のこと言ってるかはわかんないけどねぇ」
聡介「……本当に俺の血が半分入ってるのかよ……」
秋水「おふこーす」


11 : 名無しさん@自己満足    2011/09/11(日) 15:24:05   ID:/UM/zmIo 
聡介「現在カオス空間に陥っているのは、俺がふらふらしている……だけでなく」
聡介「むしろ蓮華やあやめたちが未来からやって来たことによるものである、と」
秋水「ざっつらいと」
聡介「つまりこの時間軸内では軽くループ状態が発生してるわけだよな」
秋水「その通り。過去を正し未来を確定させるためにやって来た彼女らの存在こそが、未来の混乱を招くというわけ」
聡介「つまり元を断つには――」
秋水「未来を変えて、その改変状況と過去を同期させれば良いわけよん」
聡介「……賭けだよなあ」
秋水「賭けだねえ」
聡介「…………」
秋水「加えるなら、未来に行ったらカオス度合いは今の比じゃないけどね」
聡介「だよな」
秋水「一時間あげる。その内に決めてくれると嬉しいね」
聡介「……オーケーわかった」
秋水「ああそうそう、追加で後一人までなら連れて行けるよ。ブレーンとかほしいなら一緒にどうぞ」
聡介「……それはそれで問題じゃないのか?」
秋水「大丈夫大丈夫」


12 : 名無しさん@自己満足    2011/09/13(火) 18:27:49   ID:D4SGT/cQ 
聡介「ブレーンねえ……」
秋水「まあ候補としちゃあ……親父に惚れてない、頭が切れる、今の未来を望んでない、出来ればSFなんかに詳しいといいかもね」
聡介「……となると……」
秋水「ん?」
聡介「翡翠だろうな……」
秋水「でもあの娘っこも親父と結ばれる未来があるからねえ」
聡介「嫌がってるみたいだったから大丈夫だろ」
秋水「どこにその保証があんのさ?」
聡介「……大丈夫大丈夫、って言ってたろ」
秋水「そっちじゃないよ」
聡介「……何だ?」
秋水「相変わらずだねえ……だから、嫌がってる保障だよん」
聡介「意味が分からん」
秋水「だからぁ、師走翡翠が親父と結ばれる未来を嫌がってる保障」
聡介「はあ?」
秋水「そんな反応は演技で、ホントは親父に惚れてるかもしれないでしょ」
聡介「そ れ は な い」
秋水「どうかねえ……天才なんでしょ? 演技もお手の物かもよ」
聡介「これでも人を見る目はある。翡翠は100%俺にそう言った感情を抱いてない。俺もな」
秋水「……こっちは実際にその未来を見てきたんだけど……」
聡介「……証拠は?」
秋水「へえ? あの娘っこたちも言ってたでしょ」
聡介「だからって証拠にはならん。……現に俺と翡翠の娘だけ来ていない」
秋水「伝言伝えたでしょ」
聡介「ああ、あやめからな。あれもよく考えるとわざとらしい」
聡介「三人で組んでからかっている可能性が大いにあるだろ」
秋水「……信用無いんだねえ」
聡介「慎重になっとかないと後々とんでも無い目にあいそうだからな」
秋水「ま、いいよ。親父の目で見れば信じるでしょ。師走翡翠と結ばれる未来」
聡介「……」
秋水「じゃ、ブレーンは師走翡翠でいいんだね?」


13 : 名無しさん@自己満足    2011/09/14(水) 18:29:10   ID:NexlE3Sk 
聡介「……あいつには負担を強いるかもしれないが、それでいく」
秋水「あいよー。んじゃさ、ちょっと師走翡翠を探してきてよ」
聡介「わかった」


翡翠「…………何用?」
聡介「ちょっと力を貸してほしい」
翡翠「……あれの後に随分と厚かましいことで」
聡介「まあな……だが実際お前の力が必要なんだ」
翡翠「…………」
聡介「実はかくかくしかじかな感じでこっちの因果律に影響が云々」
翡翠「……まるまるうまうまといった具合に、未来からの干渉が逆に未来を歪めてるとな」
聡介「その通り」
翡翠「それで、未来に飛んでみる、と」
聡介「ああ、元を断つ」
翡翠「…………」
聡介「協力してくれ。お前だって、本意じゃないんだろ?」
翡翠「それはもう、全力で」
聡介「頼む」
翡翠「…………わかった。ただし、条件がある」
聡介「後で聞く」
翡翠「……はぁ。もうそれでいい……早くその未来とやらに連れて行け、御浦聡介」
聡介「ああ、ついてきてくれ」


14 : 名無しさん@自己満足    2011/09/16(金) 14:17:51   ID:yt/JB6zo 
翡翠「……で、未来にはどう行く?」
聡介「さっき居た……秋水が連れていってくれるって話だったが」
翡翠「……」
翡翠「信用ならない」
聡介「あ?」
翡翠「事情はわかった。でも……斑鳩千夏とその娘は信用ならない」
聡介「そう言っても……。言ったろ? 今、未来に行かないと……」
翡翠「それが嘘だった場合は?」
聡介「……嘘?」
翡翠「私たちが未来に行くことこそが、正に未来の因果律を歪ませるトリガーだった……としたら?」
聡介「……」
翡翠「あやめと蓮華のせいでカオスになった、なんてのは秋水ただ一人の勝手な意見。思い込み、もしくは嘘であって『私達を未来に行かせる』ことが目的だった可能性がある」
聡介「おいおい、疑い出したらキリ無いだろ」
翡翠「他人の意見にすぐ騙される。そんなんだから未来でもふらふらして複数の女性に辛い想いをさせ、挙げ句の果て娘まで危険な目に合わせている」
聡介「……危険な目?」
翡翠「過去に来る、ことがハイリスクで無いことなど有り得ない」
翡翠「バタフライ効果という言葉もあるように、過去でほんの少し石を動かしただけで未来に与える影響は凄まじいという説は腐る程ある」
翡翠「まして彼女たちは自分の父親に接触までしている。これはいつ自分と言う存在が消失してもおかしくない程ハイリスクな行為」
翡翠「本当に私と御浦聡介の娘が居るのなら来なくても無理は無い。私が力ずくでも止めるから」
翡翠「総合すると御浦聡介はクズ」
聡介「……」
聡介「お前な」
翡翠「考えてるの?」
聡介「あ?」
翡翠「ちゃんと考えてるの?」
聡介「……考えてって……」
翡翠「……一歩間違えば……御浦聡介の未来……、いや、御浦聡介自体が消えて無くなってもおかしくない程の行為なんだよ」
翡翠「軽い気持ちで動かないで、よく考えて。自分の身を案じて。貴方が消えてしまえば悲しむ人が大勢居るのを忘れないで」
翡翠「……私だって少しは辛い」
聡介「……翡翠……」
翡翠「……よく考えて結論を出して。その結論に私は従う」
聡介「……でも、翡翠も巻き込むことになるんじゃないのか?」
翡翠「私は別に構わない。未来に飛べるというのなら飛んでみたいし……それに」
聡介「それに?」
翡翠「御浦聡介単体で行かせるのは不安過ぎる。そっちのリスクの方が大きい、それだけ」
聡介「俺泣いていいよね……と言いたいがまあ正論か……何せ素人だ」
翡翠「二時間だけ待つ。……結論を」


15 : 名無しさん@自己満足    2011/09/16(金) 14:20:02   ID:vbkH6NC2 
これが原因で翡翠と結ばれる未来が構築されたとしか思えなくなってきた

16 : 名無しさん@自己満足    2011/09/16(金) 21:38:12   ID:H7zZQCt+ 
聡介「……ちょっと纏めてみるか」

・上條蓮華、御浦あやめが過去へ → 因果律の歪んだ未来を正すため
・未来の因果律が歪んだ理由 → 御浦聡介がフラグを乱立したため
・秋水が語る未来の因果律が歪んだ理由 → 蓮華たちが過去へ飛んできたため

聡介「……これじゃ終わりが見えないよな?」

・聡介フラグ連立 → 因果律崩壊 → あやめ、蓮華が過去へ
・あやめ、蓮華が過去へ → 因果律崩壊 → 御浦聡介が未来へ

聡介「未来へ飛んで、元を正す……」
聡介「そうだ、また何かが起こるかもしれないから、俺は未来に飛ぼうとした」
聡介「秋水の言葉を信じ、未来に飛んで改変内容を過去と同期させるためだ」
聡介「だけど、翡翠は彼女の発言に疑問を呈している」
聡介「翡翠曰く――」

・秋水の語った内容は思い込みもしくは嘘 → 御浦聡介が未来へ飛ぶ → 因果律を崩壊させるトリガー?

聡介「……疑いだしたら嵌っちまうが、一応理には適ってる」
聡介「千夏さんの娘らしいから、人を騙すくらい息を吸うよりラクにやってのけるだろう」
聡介「……翡翠が言うように秋水が何かを謀っているとすれば、結局、因果律崩壊の理由が増えて――」

・聡介フラグ連立 → 因果律崩壊 → あやめ、蓮華が過去へ
・あやめ、蓮華が過去へ → 因果律崩壊 → 御浦聡介が未来へ
・御浦聡介が未来へ → 因果律崩壊 → ? ? ?

聡介「俺が未来へ飛んで因果律が崩壊するならば、結果それに応じてまた誰かが何らかの新しいアクションを起こすはず」
聡介「秋水が何を企んでるでもなく、何事もなく終わればそれで万々歳だ」
聡介「鬼が出るか蛇が出るかはわからねえけど……俺の行動やあやめたちの行動が連綿と因果律崩壊に繋がってるなら」
聡介「それを追い続けていれば必ず、いつかは全ての元凶が姿を現すはずだ。俺はそれを正せばいい」
聡介「……おっと、そういえばあやめたちはかなりのリスクを冒してるんだったか」
聡介「出来れば、あやめたちを止められる時間に飛べれば良いんだが……それは秋水と相談か」



翡翠『……一歩間違えば……御浦聡介の未来……、いや、御浦聡介自体が消えて無くなってもおかしくない程の行為なんだよ』



聡介「…………」
聡介「……もしかしたら、俺が三門島に戻ってきたこと自体が因果律崩壊の全ての元凶――だったりしてな」
聡介「ま、それでも……未来の俺が知り合いを悲しませてるんだったら止めなきゃいかんし……」


聡介「ケジメくらいは付けなきゃな」


17 : 名無しさん@自己満足    2011/09/20(火) 10:09:11   ID:BvB+45iw 
翡翠「……」
翡翠「あ」
翡翠「……決まった?」
聡介「ああ、行く」
翡翠「そう。なら支度しないとね」
聡介「……本当にいいのか?」
翡翠「二度言わすな」
聡介「……そうだな、悪い」
翡翠「どう考えても御浦聡介一人じゃ……」
翡翠「……」
翡翠「……待て」
聡介「ん?」
翡翠「……私を連れていこうとしたのは……どうして?」
聡介「ああ、翡翠の言う通りだよ。俺一人じゃあまりにも知識が──」
翡翠「……誰に言われた?」
聡介「……秋水だが……」
翡翠「……」
聡介「おいおい、そこまで疑うのか? 言っとくが翡翠に決めたのは俺だぞ」
翡翠「誘導はされなかった? それとなく条件を限定して、御浦聡介の思考を私に結びつけようとか」
聡介「……」
聡介「まあ……多少」
翡翠「ち……。誰かを連れていけというのも、人物を選んだのも、未来に行けというのも全て秋水の指示通りか……」
聡介「そうなるが……まあ」
聡介「疑っても始まらんだろ」
翡翠「短絡的思考──だけど同意」
聡介「俺なりにはよく考えた上で、一旦秋水を信用するよ。娘らしいしな」
翡翠「他に方法も、適任も居ない以上私が行くしかないと……」

*

秋水「んじゃ、行くよー」
翡翠「ま、待って。もう少し」
聡介「漫画みたいだな、このゲート」
翡翠「材質は……機能は……仕組みは……こんな簡素なもので時空を超越……?」
秋水「行けばわかるよん」
翡翠「出来ればもう少し……」
聡介「帰ってきてからにすればいいだろ」
翡翠「く……御浦聡介の分際で……」
秋水「んじゃ、未来の世界にれっつらごー」
聡介「おー」
翡翠「……」

パリッ

秋水「ほいっ」トンッ
聡介「ん……」タッ
翡翠「……」スタンッ
秋水「はいオーケー」
聡介「……あっけないな……」
秋水「そんなもんだよ。技術は確立してるからね」
翡翠「……」
翡翠「……」ぺたんっ
聡介「お、おい。翡翠、どうした」
翡翠「はっ……はぁ、はぁ……」
秋水「怯えてたからねぇ、無理も無いんじゃないの」
聡介「……怯えて……?」
翡翠「……あやめの言っていた『明らかな不自然は因果率に阻まれる』という理屈からすると……」
翡翠「……既にこの世界に存在する私達は……着いた瞬間に消失しても……おかしくなかった」
秋水「あんな見え見えの時間稼ぎなんかしちゃってねぇ。何だかんだ言ってもまだ」
聡介「秋水はその辺にしとけ。……翡翠、立てるか? ゆっくりでいいぞ」
翡翠「……っ」
翡翠「……御浦聡介に気遣われるとは……屈辱……」
聡介「そんだけの皮肉が言えるのなら大丈夫そうだな」
聡介(……)


18 : 名無しさん@自己満足    2012/01/24(火) 22:32:09   ID:XBGH6hmI 
聡介「とりあえず未来に飛んできたは良いが……」
秋水「うんにゃ?」
聡介「なんかおかしいこととかは起きてんのか?」
翡翠「そんなもの、これから好きなだけ起こるはず……」
秋水「ま、その通りだね。『明らかな不自然は因果律に阻まれる』のはあやめが言ったらしいけど」
秋水「あくまで『明らか』でないだけで、あんたらはやっぱり『不自然』ではあるはずだよ」
聡介「怖えーこと言うなよ……」
秋水「リスクを冒さなきゃリターンは望めないってことだよ。身から出たサビって奴。諦めるんだね」
聡介「まだ元の時空では俺は何もしてねーのに……」
秋水「するかもしれない、というかするから仕方ないって」
翡翠「……どうでもいいけど、これからどうする?」
秋水「……そうだねえ、まずは情報収集が必要だね」
翡翠「情報?」
聡介「何のだ?」
秋水「現在行方不明になっている親父の行方」
聡介「はあ? 俺はここにいるぞ」
翡翠「馬鹿なの? 秋水の言っているのは、この時間にいるはずの――未来の御浦聡介のこと」
聡介「あ、なるほど……。て、俺行方不明なのか」
秋水「うん。親父が消えたと思ったら同時にあんたの子供を引き連れたヒロインがわんさかさ。カオスもカオスだよ」
翡翠「……考えただけでゲンナリする」
聡介「言うな、俺もだ」
秋水「で、とりあえず情報収集のために繰り出そうってわけ」
聡介「……大まかな目標はわかったが、俺たちが注意しておくべきことって何がある?」
翡翠「過去の時代の人間である私たちが、未来人と接触することはまず『不自然』な事象に当たるはず。出来るだけ避けたい」
秋水「うん。でも、多分ヒロインたちとの接触なら大丈夫だと思うよ」
翡翠「何故?」
秋水「愛の力で何とかなるんじゃないのー」
聡介「お前……」
翡翠「……斑鳩千夏の娘だけはある……。人を不愉快にさせる天才だ……」
秋水「というわけでれっつら……あ」
聡介「なんだよ?」
秋水「ほらアレ見てあれ」

伊吹「聡介……」

翡翠「あ。……伊吹お姉ちゃん……」
聡介「伊吹お姉ちゃん!? なんだその呼び方」
翡翠「今はそんなことどうでもいい」
聡介「すごく驚きなんだけど……」
秋水「過去の姿と比べてどう?」
翡翠「……より色気が」
聡介「人妻の魅力って奴か? 俺にはいまいちわからん……というか、老けたな」
秋水「アンタの妻だし、最低だよ……」
翡翠「これだから御浦聡介は……」




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