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師走翡翠は笑わない
1 :
名無しさん@自己満足
2012/01/09(月) 14:15:59 ID:/6D5Eui+
聡介「……翡翠のさぁ」
棗「はい?」
聡介「笑うとこって見たことないよな」
棗「いつも笑ってるじゃないですか。ふっ、とか、へっ、とか」
聡介「いやそういうんじゃなくて……にっこりとさ。何かこう、結構一緒に居る機会が増えたけど見たことない気がする」
棗「……」
聡介「一度でいいから……翡翠の……」
聡介「爆笑するところが見たい!」
聡介「そんな訳で月伊島に来たぞ」
棗「……」
聡介「いや棗、何度も言うように翡翠がどうとかそういったことは有り得ん」
棗「わかっていても複雑です」
聡介「まあ、あれだ。折角来たんだし後で買い物でもしてこうぜ」
2 :
名無しさん@自己満足
2012/01/09(月) 14:36:36 ID:ywRfNTuo
睦月「お茶どうぞ」
聡介「サンキュー」
棗「どうも」
睦月「いえいえ……で、何だって? 翡翠?」
聡介「そう、翡翠の笑ったところを見たことないと思ってな」
睦月「いつも笑ってるだろ。ふっ、とか、へっ、とか……」
聡介「なんというデジャビュ。だからそうじゃなくにっこりと……」
睦月「……いや、あるぞ?」
棗「えっ、あるんですか?」
睦月「ああ……そもそも俺が翡翠と知り合った……二年くらい前か? あの頃はもっと快活だったよ」
聡介「……快活な翡翠……」
睦月「まぁ、気持ちはわかるが……当時の翡翠はこんな感じだな……」
*
睦月(今日は部活無いし……信之はまた女子から何か呼び出されてるらしいし……)
睦月(一緒に来て待っててくれれば、ってアホかアイツは……)
翡翠「……あ」
翡翠「睦月ー!」
睦月「うおっ……翡翠か」
翡翠「今帰りー? お姉ちゃんは? 一緒に帰らないの?」
睦月「何でだよ。部活無きゃ会わないしわざわざ誘うのは……」
翡翠「そうなの? お姉ちゃんは睦月のこと好きなんじゃないかな」
睦月「おま……何の根拠が」
翡翠「おーおー、照れてる照れてる」
*
聡介「誰だよこれ」
棗「笑顔+小走りに駆け寄ってくる時点で同一人物ではありませんね……」
睦月「いやいや翡翠だよ、翡翠。それから……まだあるんだが……」
3 :
名無しさん@自己満足
2012/01/09(月) 14:51:11 ID:qxQz95DI
翡翠「……で、今日給食にタイヤキが出たんだけどさー……」
睦月「何て時代だ……」
翡翠「タイヤキってあれさ、頭から食べるか尻尾から食べるかってあるじゃない」
睦月「あー、あるな。俺は頭から」
翡翠「で、ちょっと議論になったんだけど……私がこう、画期的な案を出してだな。タイヤキを横にガーッと切ってしまえば良いのではないかと……」
睦月「馬鹿だろお前」
翡翠「馬鹿じゃない。それで、実際やってみたんだけど……」
睦月「やったのかよ……」
翡翠「餡はこぼれるし食べにくいしで最悪だった! あっはっは!」
睦月「やっぱ馬鹿だよ」
翡翠「天才はいつの世も理解されにくいものってね……ふっ……」
*
睦月「とまぁ……昔の翡翠はこんな感じで、よく笑う……」
聡介「いやぁ、ないよな……」
棗「夢でも見たんでしょうね」
睦月「ひでぇ……何だこいつら……」
4 :
名無しさん@自己満足
2012/01/09(月) 15:02:10 ID:LEnUpmVM
聡介「という訳で翡翠を爆笑させに行くから睦月も付き合ってくれ」
睦月「まあどうせ暇だからいいけど……だったら水無月も連れていこうぜ」
棗「水無月さん、何か秘蔵の一発芸でも持ってらっしゃるんですか?」
睦月「いや、交渉面で役立つ。水無月の頼みなら大抵やるだろ」
聡介「なるほど、じゃあ寄ってくか……。前準備は万端だしな」
睦月「お笑いDVDに……羽に……」
聡介「おっとこれ以上はまだ見せられねえなぁ……ククク……」
睦月「ところで、隣なのに聡介が神月の家に行かないなんて珍しいな」
聡介「視線で殺されそうになったからな」
棗「うふふ」
*
聡介「そんな訳で翡翠宅にやってきたのだ」
睦月「展開早いなおい」
水無月「……………………」
棗(コジローちゃんを愛でまくってる姿を見られたのが相当ショックだったようです)
聡介(鍵開けっ放しだったからな……)
5 :
名無しさん@自己満足
2012/01/15(日) 08:07:03 ID:qGZkt762
聡介「んじゃチャイム鳴らすぞ」
睦月「ああ」
ピンポーン
聡介「……」
紅葉『はい、…………』ガチャッ
聡介「おい。おい」
棗「まあ、聡介君は紅葉ちゃんにあまり快く思われてませんし。こんなものですよ」
水無月(笑顔でさらりと言ってのけた……。事実だけれど)
聡介「事実ではあるがすごく寂しい」
棗「とりあえず、叶君がチャイムを鳴らせば一発KOでしょう。お願いしますね」
睦月「あ、ああ。わかったよ」
ピンポーン
紅葉『……またですか御浦先輩。いい加減にしないと警――』
睦月「よ。ちょっと遊びに来たんだけど」
紅葉『え、睦月先輩!? ちょっと待っててください! 今すぐに!』バタッガタンッドタッ
聡介「この態度の違いは何だ」
水無月「……人望じゃないかしら」
聡介「……はい、仰る通りです」
棗「あはは……」
睦月「紅葉も引き込めば万全だな」
聡介「名付けて翡翠爆笑計画!」
水無月「……安直ね」
聡介「……はい、仰る通りです」
棗「天丼……」
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